【座席未指定券を解説】メリット・デメリット解説

切符

皆さんは「座席未指定券」という切符を聞いたことがあるでしょうか。通常の指定席券と何が違うの?未指定ってことは自由席券と一緒?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし「座席未指定券」は指定席券とも自由席券とも異なる種類の切符です。

今回はJR駅のみどりの窓口や改札で働いていた私が「座席未指定券」について必要となるときや購入するメリット、デメリットについて元駅員が解説していきます。

この記事を読むことで座席未指定券を購入する方法や座席未指定券のメリットデメリットを知ることができます。

アドセンス

座席未指定券は全ての列車にあるわけではない

座席未指定券はJR東日本の一部の全車指定席列車とJR東海の一部全車指定席列車に設定されている切符です。そのため座席未指定券は指定席の設定がある全ての列車に乗る際に購入できるわけではありません。

そのため、JR北海道やJR西日本、JR四国、JR九州を主とするエリアにお住まいの方はそもそもそんなきっぷは知らない。という方も多いのではないでしょうか。

ちなみに現在座席未指定券の対象となっている列車は「ひたち」「ときわ」「スワローあかぎ」「成田エクスプレス」「あずさ」「かいじ」「はちおうじ」「おうめ」「富士回遊」「踊り子」「湘南」といったごく一部の特急列車です。

いずれも関東圏を中心に走行している特急列車です。そのためあまり知名度は高くないのかもしれません。

座席未指定券は指定席券と自由席券の良いところ取り

そんなごく一部の列車のみを対象に取り扱われている座席未指定券ですが、一言で表すとすれば「指定席券と自由席券の良いところ取り」という表現が近いのではないかと思います。

日付や乗車区間の指定はそのままに好きな時間に列車に乗ることが出来るといった自由席のメリットもしっかりと取り入れることが出来た切符です。

座席未指定券の購入方法

座席未指定券を購入できる場所は主に2か所で

  • みどりの窓口
  • 指定席券売機

で購入することが可能です。列車の車内で購入することも出来ますが、この場合は車内料金(プラス260円)となりみどりの窓口や指定席券売機で購入する場合と比べて割高な金額を支払う必要があります。そのため可能な限り列車に乗車する前の購入をおススメします。

なお、初めに座席未指定券を購入していて、後から指定席に変更することは可能でこの場合は無料で変更をすることが出来ます。

座席未指定券の料金

座席未指定券は購入方法や利用する距離、設備によって値段が変わってきます。駅で購入する場合は一番安価な距離でも660円(こどもは330円)となっています。

なお、金額は年間を通して一律となっており年末年始やGW、お盆といった多客期においても料金が高くなることはありません。(成田エクスプレスを除く)

座席未指定券の使い方

座席未指定券で特急列車に乗車した場合、空席があればその席を使用することが出来ます。しかしそこは本来指定席であるため、座席未指定券で座っている指定席の切符を持っている乗客が来た場合は席を立つ必要があります。

自由席のいつまで座れるか分からないバージョンといったところでしょうか。

座席未指定券のメリット3つ

ではここからは座席未指定券のメリットについて紹介していきます。

メリット① 事前に列車を決める必要がない

一番のメリットは切符の購入時に列車を決める必要がないという事です。列車を事前に決めてしまうとその列車に乗ることが基本となり、時間に制限がかかってしまいます。

また事前に時間が不透明な場合でも切符を購入しておくことが出来るようになります。

メリット② 空いている席に自由に座れる

座席未指定券であれば空席に自由に座ることが出来ます。

景色が見たいから窓側の空いている席。トイレが近くにあると安心だからトイレに近い席。降りるときに楽が出来るようになるべくドアに近い席。といったように座る席を自由に選ぶことが出来ます。

メリット③ 指定席が満席でも列車に乗れる

座席未指定券は指定席が満席になっている列車にも乗車することが可能です。

指定席であれば空席がないと切符を発券することは出来ませんが、座席未指定券であれば希望の列車が満席の場合でも購入をすることが可能です。指定席が満席であるため座席を確保することは出来ませんが、どうしてもこの時間の列車に乗りたいといった時に列車に乗ることが出来るようになります。

なお、座席未指定券は列車が満席であったといった理由で払い戻しを行うことは出来ません。

座席未指定券のデメリット2つ

ここからは座席未指定券のデメリットを紹介していきます

デメリット① 途中で席を変わる可能性がある

座席未指定券の最大のデメリットといえばなんといっても途中で席を立つ必要がある可能性です。座席未指定券は空いている指定席に自由に座ることが出来る反面、その席の指定席券を持っている人が来た場合には席を渡す必要があります。

多客期であれば席を立った後、座ることが出来る席がなく立ちっぱなしといったことになる可能性もあります。

デメリット② 指定席券と値段が同額

座席未指定券は席を立つ必要がある可能性がありますが、指定席券と値段は同額に設定されています。席に座れない可能性も当然ありますので席が確約されている指定席券と値段が同額という事に不満を感じてしまう方もいるのではないでしょうか。

まとめ

まとめると座席未指定券のメリット

  • 事前に列車を決める必要がない
  • 空いている席に自由に座ることが出来る
  • 指定席が満席でも列車に乗ることが出来る

反対に座席未指定券のデメリット

  • 途中で席を立つ必要がある可能性
  • 指定席券と値段が同額

といったことになるかと思います。

事前に時間が決まっているなら購入する必要はない

席に座れるか分からないリスクや、値段が指定席券と同額であることを考慮すると、事前に列車の時間が決まっている方はわざわざ座席未指定券を購入する必要はないでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました