【元駅員が解説】定期券で区間外まで行く時の運賃や精算について

ICカード

通勤や通学で定期券を持っている方も多いと思いますが、この定期券で駅に入場して定期区間の外の駅まで移動して改札を出たい場合や定期区間外の駅から定期区間へ移動したいときってありますよね。この場合どうなるのでしょうか。

出られなくなる?

乗った駅からお金がかかる?

定期券は使えない?

今回はそんな疑問について解説していきたいと思います。

アドセンス

定期区間の駅から乗車し、定期区間外の駅で出る場合

まずは定期区間に含まれた駅から乗車して、定期区間の外にある駅まで移動して、その駅で改札の外に出る場合です。

ICカード定期券の場合

まずはICカード定期券の場合です

ICカードというのは、SuicaやPASMO、ICOCAやSUGOCAなどのことで改札で「ピッ!」とタッチして駅の中に入っていくものです。

ICカードタイプの定期を利用している場合、定期区間の外については自動的にICカードにチャージされている金額から不足分だけ引き去りを行います。いつもの使用と変わることなく改札を出ることが可能です。

例えばA駅–B駅–C駅というA駅からC駅までを結ぶ路線があったとします。定期券はA駅からB駅ですが、A駅からC駅までを乗った場合、IC定期券に含まれていないB駅からC駅分の運賃がICカードのチャージ残高から引かれるようになります。

よくある勘違いとして、A駅からC駅の運賃とA駅からB駅の運賃の差額が必要と思われている方が多いですが、定期券で乗り越しを行う場合は定期区間外から乗った時と同じだけの金額が必要になります。JRの制度の言葉で言うと「発駅計算」と呼ばれるものです。

なお、ICカード定期券は定期区間の外で利用できないように設定できるものがありますので注意が必要です。購入の際に何もしていなければ利用できない設定にはなっていませんので定期区間の外でも使用可能です。

磁気定期券の場合

磁気定期券の場合です。

磁気定期券というのは通常の切符と同じように改札の投入口に定期券を通して改札を通過するタイプの定期券のことです。

磁気定期券で定期区間の外にある駅の改札から出ようと改札に定期券を通すと改札が閉まり外に出ることは出来ません。磁気定期券で定期区間の外まで移動し、改札から出る場合には駅係員さんのいる改札口まで出向き、そこで不足している金額を支払って外に出る必要があります。

なお、ほとんどの駅には改札近くに精算機があります。駅係員さんのいる改札口が混雑している場合はこちらの精算機に磁気定期券を投入し、不足分の金額を支払うと、改札に入れることで改札を出ることが出来る専用の切符を発券することも出来ます。

不足により清算が必要になる運賃についてですが、例えばA駅–B駅–C駅というA駅からC駅までを結ぶ路線があったとします。定期券はA駅からB駅ですが、A駅からC駅までを乗った場合、磁気定期券に含まれていないB駅からC駅分の運賃を精算する必要があります。

よくある勘違いとして、A駅からC駅の運賃とB駅からC駅の運賃の差額が必要と思われている方が多いですが、定期券で乗り越しを行う場合は定期区間外から乗った時と同じだけの金額が必要になります。JRの制度の言葉で言うと「発駅計算」と呼ばれるものです。

定期区間外の駅から乗車し、定期区間の駅で降りる場合

ここからは定期区間の外にある駅の改札から入場して乗車し、定期区間の中にある駅で改札の外に出る場合です。

ICカード定期券の場合

まずはICカード定期券の場合です

ICカードというのは、SuicaやPASMO、ICOCAやSUGOCAなどのことで改札で「ピッ!」とタッチして駅の中に入っていくものです。

ICカードタイプの定期を利用している場合、定期区間の外については改札を出る時のタッチで自動的にICカードにチャージされている金額から不足分だけ引き去りを行います。いつもの使用と変わることなく改札を出ることが可能です。

例えばA駅–B駅–C駅というA駅からC駅までを結ぶ路線があったとします。定期券はB駅からC駅ですが、A駅からC駅までを乗った場合、A駅からB駅分定期区間ありませんのでこの部分の運賃がICカードのチャージ残高から引かれるようになります。

よくある勘違いとして、A駅からC駅の運賃とB駅からC駅の運賃の差額が必要と思われている方が多いですが、定期券で乗り越しを行う場合は定期区間外から乗った時と同じだけの金額が必要になります。JRの制度の言葉で言うと「発駅計算」と呼ばれるものです。

なお、ICカード定期券は定期区間の外で利用できないように設定できるものがありますので注意が必要です。購入の際に何もしていなければ利用できない設定にはなっていませんので定期区間の外でも使用可能です。

磁気定期券の場合

磁気定期券の場合です。

磁気定期券というのは通常の切符と同じように改札の投入口に定期券を通して改札を通過するタイプの定期券のことです。

磁気定期券で定期区間の外にある駅の改札から列車に乗車するために改札に定期券を通しても改札が閉まり駅の中に入ることが出来ません。持っている磁気定期券にその時入場しようとしている駅が含まれていないからです。磁気定期券で定期区間の外にある駅から乗車したい場合は、乗車したい駅から磁気定期券の区間が始まる駅までの切符を別途購入して乗車する必要があります。

そして降りる駅で購入した切符と磁気定期券を両方駅係員さんのいる改札口で提示をすることで改札の外に出ることが出来ます。

自動改札機のバージョンによっては切符と磁気定期券を重ねて投入することで改札を通過できるものもありますが、そのようなハイテク改札機を導入できていない駅もありますので駅係員さんのいる改札口へ回ることが確実です。

切符の購入が必要になる部分についてですが、例えばA駅–B駅–C駅というA駅からC駅までを結ぶ路線があったとします。定期券はB駅からC駅ですが、A駅からC駅までを乗った場合、A駅からB駅分の切符を購入する必要があります。

まとめ

まとめると、定期券に含まれていない区間を利用するときはその区間について別途運賃を支払うことで利用することが可能になります。

通常に切符を買うよりは安く移動することが可能ですので、定期券を利用して少し離れた駅まで出かけてみてはいかがでしょうか。

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