新幹線や特急列車に乗って移動する際、大きく分けて
- 自由席
- 指定席
の2つの座席があります。
周りの人が当然知っているものとして話を進めているから何となく会話していたけど実は違いが分かっていない。よく分からないから毎回適当に決めていた。という方に向けて今回は自由席と指定席の違いとそれぞれのメリット・デメリット。それぞれの座席の向いている場面について元駅係員が解説していきます。
自由席と指定席の違い
早速ですが自由席と指定席の違いについてみていきたいと思います。
自由席と指定席の違いについて大きくは2つあり、
列車を自由に選ぶことが出来る自由席と予め決められている列車に乗る必要がある指定席。
座席を自由に選ぶことが出来る自由席と予め決められている座席にしか座ることが出来ない指定席。
と区分することが出来ます。
自由席 | 指定席 | |
---|---|---|
乗車する列車 | 自由に選ぶことが出来る | 決められた列車に乗る必要がある |
座る席 | 自由に選ぶことが出来る | 決められた座席に座る必要がある |
窓口で購入する場合の値段 | 指定席より高くなることはない | 自由席より高い場合がほとんど |
このように大きな区分で見ると指定席のほうが値段も高いわりに制限も多く、不自由であると感じてしまうかもしれません。実際、自由席の反対は指定席ではなく不自由席などと言われている方も一部にはいらっしゃるようです。
指定席のメリット
ではそのような中で指定席にあって自由席にはない。このようなメリットは何があるのでしょうか。
- 確実に座席に座ることが出来る
- 自由席と比べ座席のグレードが高い場合が多い
この2つが大きな指定席のメリットです。
とくに1つ目の「確実に座席に座ることが出来る」というのはこれ以外にも大きなメリットに繋がります。座席が確実に確保されているという事は早めに駅に行って列車の順番待ちをする必要がないので、ゆっくりお土産を見て回ったり、駅でご飯を食べたりなど時間ギリギリまで別の場所で自由な時間の使い方をすることが出来ます。
特に年末年始やGWなど多くの人が利用する時期は早めに並んでも席に座るどころか車内にも入れないといった場面があります。(最近は社会的には外出自粛が求められるためあまり無くなっていますが・・・)
このような場合であっても指定席を購入することが出来ていれば確実に座席に座って移動をすることが可能です。
指定席のデメリット
そんな指定席にも当然デメリットがあります。
- 窓口での購入だと自由席よりほぼ確実に高額
- 指定した列車に乗り過ごした場合は自由席にしか乗ることが出来ない
この2つが指定席の大きなデメリットになります。
最近はインターネットでの購入も広がっており、インターネットで購入すれば自由席と同額であったり、時期や商品によっては自由席より安く購入できる場合もありますが窓口で購入する場合は一部のお得切符を除いて自由席より高額になってしまいます。いくら高額になるかは切符によって変わってきますが、最低でも数百円単位は高額になります。
また指定した列車に乗り遅れた場合、後続の列車の自由席に乗ることになります。指定席分の料金を支払っているからと言って後続の指定席を確保することは出来ません。後続の列車の指定席を確保したい場合は別途指定席分の金額を支払って座席を確保することが必要になります。
一部のお得な切符では決められた列車の決められた座席しか利用することが出来ず、乗り遅れた場合は後続の列車すら利用できなくなる切符もあるので乗り遅れには注意が必要です。
自由席のメリット
自由席のメリットは
- 座席を自由に選ぶことが出来る
- 列車を自由に選ぶことが出来る
この2つが特に大きな特徴になると思います。
指定席では決められた座席しか座ることが出来ませんが、自由席は自由席車両の空いている席であればどこでも利用でき、途中での座席変更も可能です。この為、どうしても近くに座席を変更したくなる原因があった場合や、周りに人が少ない席を選びたい場合など自由にその時の気分に応じて移動することが出来ます。
また座席を指定しないことから列車も指定しないため乗車する列車自体も自由に選ぶことが可能です。行きたい場所が出来たからもう1本遅い列車に乗ることや、予定が早く終了したから予定よりも早い列車に乗って帰るといった使い方まで自由自在に選択することが可能です。
自由席のデメリット
時間や場所を縛られないのは自由席の大きなメリットですが、反対にデメリットもあり
- 座席に座れない場合がある
という大きなデメリットを抱えています。
自由席は発売枚数に制限がなく、またどの列車に乗っても構わないことからどの列車に何人の自由席切符を持った人が乗るかを予測することすらできません。その為、利用者が多い時には座席に座ることが出来ず、通路やデッキに立った状態で移動をすることになる場合があります。
私も駅係員時代に自由席は空いているかという問い合わせを毎日のように受けましたが、これは全く予想が付きません。自由席の発券枚数も数えているわけではないため聞かれても回答できませんし、私の勤めていた会社では確実に座ることが出来ると約束が出来ない以上、「わからない」といった趣旨の回答しかしてはいけないという事で徹底されていました。
それぞれの座席の向いている人(場合)
ではそれぞれどのような人、どのような場面に向いているのでしょうか。
指定席購入が向いている人(場合)
- 列車の時間が確実に分かっている人
- 絶対に座って移動したい人
このような人に指定席は向いていると言えます。
自由席購入が向いている人(場合)
- 時間が不確実な人
- 予定を決めずに行動したい人
このような人には自由席が向いていると言えます。
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