【違い4つ！】ＪＲの乗車券と特急券の違いまとめ

窓口で切符を買うときや列車に乗り込む前に改札を通る際に乗車券や特急券という単語を聞くことはありませんか？実はこれ、「同じものだけど人によって言い方が違うだけ」ではないんです！駅係員の中でこの2つの言葉は明確に区別して使用されています。

今回はＪＲ駅のみどりの窓口や改札で働いていた私が「乗車券」と「特急券」の違いについて紹介していきます。

この記事を読むことでそれぞれの違いと乗車券だけが持つメリット、特急券だけが持つメリットについて知ることが出来ます。

今まではなんとなく聞き流していた。どうして使い分けているんだろう。気になる方はぜひ最後まで読んでいってください。

違い①　列車に乗るための物と速度に対する課金

まずは乗車券と特急券の違いについて解説していきます。

簡単にいうと、乗車券は列車を利用するために必要な物。特急券は新幹線や特急列車など通常より速い移動をする際に必要になる物です。

乗車券とは

乗車券は大きく次の5種類に分けることが出来ます。

• 普通乗車券
• 定期乗車券
• 普通回数乗車券
• 団体乗車券
• 貸切乗車券

乗車券とは列車を利用する際に必ず所持していることが必要になる切符のことです。そのため仮に乗車券を所持せず列車を利用した場合、正当な理由がなければ割増運賃等を請求されることがあります。

通勤通学などで列車を利用している方は定期を利用している方が多いと思いますが、この定期券も正式名称は定期乗車券と言い、乗車券の仲間です。

特急券とは

特急券とは通常より速いスピードで移動することに対して必要になる切符のことです。例えば東京-新大阪間を列車に乗って移動する際には多くの方が東海道新幹線を利用すると思います。この新幹線という早い移動スピードを享受するために必要になってくるのが特急券です。

そのため、東京-新大阪間を在来線の普通列車のみで移動する、新幹線や在来線の特急列車を利用しないといった場合には特急券は不要になり乗車券のみで移動することが出来ます。

違い②　有効期限が異なる

乗車券はその利用距離によって有効期限が決められているため、切符の有効期限内であればいつから旅行を始めても、いつ旅行を終了しても問題はありません。

それに対して特急券は券面に記載された1日のみ有効な切符です。乗車券と同じ行程で買ったとしても有効期限は乗車券と同じ期間にはなりません。乗車券の有効期間がまだあるからと出発を延ばした場合、乗車券は有効でも特急券は紙切れになってしまっていることもあるので注意が必要です。

違い③　途中で改札の外に出ることが出来ない

乗車券は利用距離が100キロを超えると一部の例外を除いて、途中の駅で駅の外に出ることが可能です。この場合でも切符が回収されることはなく、また途中で降りた駅から利用を再開することが可能です。駅員さんがいる改札口だけでなく、自動改札機に切符を投入しても回収されることはなく取り出し口からは出てきます。

それに対して特急券は途中で駅の外に出るような取り扱いは出来ません。途中の駅で出ようとする場合、その特急券は改札で回収され戻ってくることはありません。外に出た駅からまた特急券が必要になる列車に乗って移動を再開する場合には必要な特急券を再度購入することになってしまいます。

違い④乗換時に割引が可能

一見制限が多いように感じる特急券ですがメリットもあります。

新幹線と在来線の特急列車は利用する際、共に特急券が必要になる列車です。このように特急券が必要な新幹線と特急券が必要な在来線特急列車を直接乗換をする場合、在来線特急列車の特急料金が半額になります。

新幹線から在来線特急列車への乗換は同一利用日、在来線特急列車から新幹線への乗換は在来線特急列車の乗車から翌日まで有効です。みどりの券売機など対人窓口以外でも購入することはできますが、新幹線特急券と在来線特急列車の特急券を同じタイミングで購入することが必須条件になりますので慣れないうちは駅員さんが対応してくれるみどりの窓口での購入がおススメです！

注意！一部適用にならない切符や乗換方法、乗換駅があります。反対に同一駅での乗換でなくても割引になる区間もあるので詳しくは駅係員さんに聞いてみてください。

まとめ

乗車券は列車で移動するときに必ず要るもの

特急券は早く移動するための課金アイテムだと思っていただけると分かりやすいかと思います。

新幹線と在来線特急列車の乗り継ぎで移動をする方は同時に特急券を購入することで在来線特急列車の特急券を半額で購入することも出来るのでぜひ利用して速く快適な移動を楽しんでください！